334 / JUNE

フルート界における４年に１度のビッグイベント。新人の登竜門としてのステイタスの高さは、過去の入賞者の顔ぶれが物語るとおり。第７回神戸国際フルートコンクールのタイトルをめぐるハイレベルの争いとは、いかなるものだったか？

オーケストラ界では団塊の世代の定年退職に伴うオーディションが増えている。しかしオーケストラが狭き門であることに変わりはない。はたしてオーディションでは何が一番審査されるのか？　どう吹けばアピールできるのか？　使用楽器は問題になるのか？　最近のオーディションの傾向は？

若くして最上位（１位なし２位）に入賞した同じ神戸国際フルートコンクールで今は審査席に座る。26才の若さでケルン放送響首席となっても「早咲き」ゆえの苦労もほとんどなく過ごし、今では演奏と指導の両面でドイツを代表するフルーティストの一人へと成熟。

世界で一番有名なクラリネット教則本でありながら、いまひとつ使い方がよく分からないクローゼ・クラリネット教則本。世界でも珍しいオリジナル初版本をベースにした新しい日本語版（全音楽譜出版社刊）の校訂者・板倉康明さんは「クローゼこそフランスのクラリネットの伝統を支えた教則本だ」とその重要性を力説する。

陶器で作られる愛らしい笛。素朴で古代の石笛を思わせる形から、いかにも古い歴史を持つと思われがちだが、意外にも19世紀半ばにイタリアで生まれた近代の楽器だ。去る３月にオカリナ発祥の地から来日した世界的なオカリナ奏者、ガッリアーニ氏にこの楽器にまつわる興味深い話をいろいろ聞いた。

ハイドン没後200年の今年、キイトランペットによるハイドンのトランペット協奏曲の演奏が、中村孝志さんの独奏、坂本徹指揮オーケストラ・オン・ピリオド・トウキョウとの協演で５月に行われた。誰もが知っているこの名曲をハイドンが想定した楽器で吹いてみると、思わぬ新発見が……。

生前からその演奏は世界のフルーティストたちに感銘を与え続け、日本でも復刻盤CDが制作・発売されたにもかかわらず、人となりがほとんど知られることのなかったフランスの名手90年間の軌跡。

ほぼ70年以上にわたり何千人もの生徒を教えた元シカゴ響の伝説のテュービスト、アーノルド・ジェイコブス。多くのミュージシャンが恩恵を受けた彼のアイデアと、そのヴァリエーションをトピックごとに書き記した注目の連載。

和楽器の中で、現在最も世界に普及したこの楽器の魅力を、二人の尺八奏者に語ってもらうシリーズの第２回。

デファイエ・サクソフォンカルテットの後の世代を代表するフランスの有名カルテットは、セルジュ・ビションの教えに傾倒し、弦楽四重奏を理想としてスタートした。

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