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研鑽と演奏活動での10年の日々……
トランペットで体験した僕のドイツ
高見信行


 ―― 2013年に帰国される前は、ライプツィヒで演奏活動をしていらした?
高見 はい、5年いました。
 ―― 小誌に中川崇雄さんが連載した『僕のマイスター武者修行』に、当時の高見さんの写真が何度か載りました。
高見 中川さんの工房(ズューレ)は、僕が住んでいた所から森を抜けて自転車で15分でした。楽器は全部彼にメンテナンスしてもらい、チューニング管やマウスパイプもカスタマイズしてもらいましたから、僕の楽器は世界にこれしかない。ライプツィヒを去るのが辛かった理由の一つは、中川さんに楽器を頼めなくなることでした。
 ―― 2月の「B→C」(東京オペラシティ リサイタル・シリーズ/別掲参照)でコルノ・ダ・カッチャもお吹きになりますが、これもズューレ製?
高見 そうです。コルノ・ダ・カッチャはいろんな所からオーダーが来ているようでしたね。
 ―― ドイツでは当たり前に使われているのですか?
高見 特にバッハやヘンデルで使われることが多いですね。定説では、バッハやヘンデルに出て来る「コルノ」パートはほとんどトランペット奏者が吹いていたと。コルノ・パートがトランペットと一緒に出て来ることはほとんどありませんから。
 年末になるとドイツでは「第9」ではなくバッハのクリスマス・オラトリオが盛んに演奏されるのですが、ホルン・パートをトランペット奏者がコルノ・ダ・カッチャで吹くことはしょっちゅうです。管弦楽組曲の2本のホルンもコルノ・ダ・カッチャを使うととても素敵な響きになる。マーラーのポストホルンを吹いてしまう人もいます。
 ―― 「B→C」ではどんな曲でコルノ・ダ・カッチャを?
高見 バッハのカンタータ140番とネルダのコンチェルトで使ってみようと。ネルダはみなさんトランペットっぽく吹くイメージがあると思いますが、コルノ・ダ・カッチャで吹くと全然イメージが変わります。
 ―― もっと落ち着いた感じになる?
高見 はい。トランペットだとメリハリの効いた音楽になりますが、ハイドンやモーツァルトに出て来るホルンを聴くようなもっと丸いイメージになると思います。(続きはこちら

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