329 / JANUARY

その細い体に似合わぬ太くパワフルな低音に日本でもファンが多いサラ・ウィリス。その凄さはオーケストラよりも、ホルンアンサンブルでより実感できる。ベルリンフィルの入団オーディションで、彼女のあまりの低音の音量の凄さに笑いまで出たというエピソードなど、4番ホルンの難しさと楽しさを語る。

シェレンベルガー退団後、２年の空白期を置いて2003年にベルリンフィル新首席オーボエに就任したのは、英国人のジョナサン・ケリー。ケンブリッジ大学で歴史学を専攻し、同時にロンドンの王立アカデミーでオーボエを学んだ氏は、ローター・コッホの音に魅了されてオーボエを始め、いつもその耳からはドイツの音が離れなかったという。

名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席として活躍するかたわら、ソロ、アンサンブル、さらにピリオド楽器の演奏と、多方面で活躍するオランダの若手。昨年は、世界のトップクラスの名手が集まったルツェルン祝祭管弦楽団の首席に起用され、マーラーの第３交響曲で見事なソロを聴かせた。

この夏のクラリネットフェスティバルにゲスト出演し、感銘を与えた気鋭のクラリネット奏者に聞くアメリカのクラリネットの系譜。ダニエル・ボナードに始まり、ロバート・マルセラスとアンソニー・ジリオッティの２大スクールを経て、その音はどのように変化していったのか？

この１月に３作目のソロアルバムを発売し、同時に全国７カ所でリサイタルツアーを行う。ソロ・ユーフォニアムの世界を着実に歩み、「この楽器で何ができるのかを全国の人たちに伝えたい」という荒木さんに作曲家のフィリップ・スパークが贈った言葉は、「ユーフォニアム大使」。

「ヤマハ・カスタムをベースに、イシモリの技術とノウハウを詰め込んだ最高傑作！」との呼び声が高い話題のアルトサックスを、若手人気奏者の有村純親さんが試奏。古き良き銘品を思わせる温かくて深いその音に感銘を受けた！

インタビューが行われた07年で94歳。戦前のロシア音楽界を知るロシアでも数少ない伝説的名手の一人で、その話にはグラズノフやプロコフィエフなどが生身で登場するのも興味深い。子息はロシアのファゴット界の第一人者で日本でもよく知られるヴァレーリー・ポポフ。

ほぼ70年以上にわたり何千人もの生徒を教えた元シカゴ響の伝説のテュービスト、アーノルド・ジェイコブス。多くのミュージシャンが恩恵を受けた彼のアイデアと、そのヴァリエーションをトピックごとに書き記した注目の連載がスタートした。

意外に正しく知られていないロータリートランペットを、楽器、マウスピース、演奏法などの広い視点から解説。ウィーンに学び、ロータリートランペット普及のためウィーン・トランペット研究会を主宰する築地徹さんが連載。

能管や龍笛と比較すると、シンプルな作りの篠笛。素竹造り（すだけづくり）という、籐を全く巻かず、ただ孔を明けて漆を塗っただけの笛もある。そんなシンプルな篠笛から泪が止まらぬような郷愁を誘う音が出て来る……（竹内明彦）

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スクランブル／露木薫ユーフォニアムリサイタル
AHEJ特別演奏会　
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F.ズィーレ　ピッコロホルン
　 H.クロマトのトランペット

木幡一誠の今月のＣＤ

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